2022年11月20日、東京大学名誉教授・横浜市歴史博物館館長の佐藤信先生を講師にお招きして、港南歴史協議会特別講演会「神奈川の古代地方官衙と都への道」を開催致しました。おかげさまで講演会は成功のうちに無事終了いたしました。多くの皆様のご参加、ご協力に心から感謝申し上げます。

当日は朝から雨模様の肌寒い日でしたが、開場の午後1時頃から、続々と参加者の方々が会場の港南公会堂に集まりました。
参加者数は一般の方が277人、招待のお客様が24人、会員が36人、合計337人でした。会場の港南公会堂は最大525人の収容能力がありますが、コロナ禍により募集人数は350人程度に抑えていたので、ちょうど適切な参加者数でした。
後日集計したところ、一般参加者277人のうち、港南区在住の方が164人、港南区以外の横浜市内の方が90人と、約9割が地元の方、横浜の方々でした。一方横浜市以外の県内の方が20人、東京都からの方が3人と、遠方からみえた方々もいらっしゃいました。

午後2時に港南歴史協議会の遠藤吉隆会長の挨拶により講演会を開会し、司会による講師紹介に続いて、佐藤信先生が登壇して講演開始となりました。講演は前半が約60分、休憩時間10分をはさみ、後半約50分という充実したものでした。
参加者の多くは、専門家による日本古代史の講演を聞くのは初めてという市民でしたが、先生は分かりやすく言葉を選び、横浜市や川崎市の事例を中心に取り上げて、具体的に話してくださいました。特に後半には港南区につながる古代の武蔵国久良岐郡の地名を示す飛鳥時代の木簡や、奈良時代後期に久良岐郡から都に献上された白い雉の話をとりあげて熱弁をふるわれ、聴衆も引き込まれて聞き入りました。

講演終了後はロビーで先生の著書の販売が行われ、30冊ずつ2種類用意した計60冊の本が完売となりました。先生は求める人全員に、丁寧にサインをして下さいました。最後にスタッフ一同で記念写真を撮りました。
今回の講演会で、港南区にも都とつながる古代の歴史があったことを改めて実感することができました。
佐藤先生、参加の皆様、どうもありがとうございました。
(アンケートに書かれた感想から)
・古代律令国家の時代に人、物、情報を結ぶ道が整備されていたことを知り、今後の古代を考える新たな視点が出来た。
・この時代のことについて、もっといろいろ知りたくなりました。
・最後の久良岐郡と橘樹郡の話がおもしろかったです。先生の次々にあふれる言葉から、古代史のおもしろさと先生の情熱を感じました。シリーズでうかがいたいくらいです。
